公共空間の活用等にあたっては、法規面のチェックや許認可の手続き、地縁団体等との合意形成等がハードルになることが多いため、ガイドライン等を定めている自治体や地域の協議会等があります。
自治体ごとに法律に基づいて定めている条例に違いがあったり、実際の許認可を所管する窓口により運用や解釈が異なったり、特定の地域における定めがあったりますので、関連事項の確認や調整の手順などを検討するときに参考になります。
また協議会等の地縁団体が法規等も確認しながら作成しているものの中には、その地域の特性や望ましい活動の指針が明記されていることもあり、活動のあり方自体のヒントになることもあります。
ガイドライン等を作成し、これに従っていれば省略できる許認可の手続きを定める等、適切な活動の促進を図ることを目的にしているものも多いので、ぜひ活用しましょう。
(事例紹介)
公共空間の魅力を高めていくことを目的に、公民連携も視野に入れて作成されている。道路、公園、港湾緑地、河川の公共空間活用による必要な許可・届出と窓口、手続きフロー、公民連携の取り組み事例(日本大通りオープンカフェ、BankART1929による旧東横線跡地高架下のスタジオ活用)等を掲載
「屋外広告物のしおり」では屋外広告物の定義や特殊な規制、許可申請の手続きフロー、基準、窓口などについて。「プロジェクション〜」では、光害の防止などの景観、周辺環境及び安全性への配慮を行うための具体的な基準や活用地区の指定についてなどが記載されている。
対象となる品川区景観計画の重点地区について、地域の意見をふまえて作成されている。水辺の景観への配慮、屋外広告物や屋外アート作品の設置ルール、届出対象行為や地域との合意形成を含む許認可の流れ等が明記されている。
千代田区、東京都、まちづくり協議会、JR東日本による懇談会を設け、公民連携によるまちづくりを推進するためのガイドラインを作成、運用している。対象地区の将来像、まちづくりのルール、公的空間整備のねらいと活用、複数のエリアマネジメント団体とその役割紹介などが明記されている。